唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

葵鬼

2月4日

稽古を終え歓談のひと時。
子供達にも笑顔が戻り。
指導者にとってもホッとする瞬間であります。
しかし喜劇いや悲劇は突然やってきました。
一瞬にして真っ暗になった体育館。
扉を激しく叩く振動と轟音が響き渡ります。
後に1人の少年はこの瞬間のことを「戦争が始まったのかと思いました」と語ってくれました。

やがて鉄の鈍い音と共に開かれた扉。
暗闇の中子供達の悲鳴と逃げ惑う足音が聞こえます。
なるほど保護者さんによる節分の演出かなとピンときたのですが。
ほのかに明るむその先には。
真っ青のモジャモジャ頭に。
竹棒を振り乱し。
虎柄パンツに角二つ。
そしてその形相やたるもの。
日本古来より鬼祭として神社に奉納されてきたくらいのレベルの鬼が立っていたのです。
あまりの恐怖に子供達の悲鳴は号哭へと変わり。
親の爆笑をよそに本気で逃げ惑う子供達。
あまりの惨劇に電気が灯され種明かし。
そこには鬼のお面を被ったいつも笑顔で優しい中学3年生のお兄さんが。
そのギャップに最後まで先生の背中に隠れ泣いていた女の子が一言。
葵ちゃん嫌い。
更に大爆笑で唯心会の節分は幕を閉じるのでした。
鬼は内 福も内。