唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

打倒コロナ

2月25日

迷子になりかけている子供達を救ってくれたのは。
やっぱり頼もしい先輩達でした。

コロナウィルスによる政府の方針に伴い。
数々の錬成会や大会が中止となっています。
目の前の目標がことごとく消えていく中。
子供達は何を目指して頑張ればいいのやら。

そんな時。
入試を終えた中3生達がこぞって稽古に来てくれます。
当然彼ら彼女らには。
直近に錬成会があるわけでもなく。
試合があるわけでもありません。
ただただ来年度に迫る高校剣道へ向けて。
そして仲間達との限られた時間を惜しむように稽古に来てくれています。

残された小中学生達に言いました。
剣道は人間形成。
今こそ剣道を楽しもう。
中3生達と思い切り剣を交えようと。

思い起こせば。
出会いは私の半分以下。
今は心も体も私を超えてくれた中3生。
見事にみんなバラバラになってしまうけど。
それはみんなが自分の道を歩み始めた証拠です。
成長していく彼ら彼女らに負けないように。
私も唯心会も頑張っていこうと思います。

数々の錬成会や大会が中止となっています。
けれども普段以上に稽古に来てくれる可愛い教え子達。
一生懸けての剣友です。
だから剣道はやめられない。
本当にありがとう。
感謝。

今日という日

2月23日

今日は日曜日ということで。
午前中に稽古を行いました。
高校決まった中3生。
その報告兼ねてたくさん稽古に来てくれました。
稽古後の小さな体験会では。
ちびっ子達の純真に微笑ましい時を過ごさせていただきました。

今月で唯心会は3周年を迎えます。
石の上にも三年。
ようやく少しずつではありますが希望の兆しが。
設立当初は。
氷のような道場に涙しながら稽古した日々。
その涙は足の悴みだけではなかったように思います。

今では立派に成長してくれた中3生。
進路はバラバラになってしまうけど。
必ず帰ってくるんだよ。
君達が礎を作ってくれた道場を。
新たな仲間達と共にしっかり守っていこうと思います。
今まで一緒に稽古してくれてありがとう。
そしてこれからもよろしく!
同志。

VS

2月9日

いつかはこの日がやってくると思っていました。

豊臣家に仕え。
主に諜報活動や薬学に秀でていた甲賀忍者
徳川家に仕え。
呪術や火の操りを得意とした伊賀忍者
双方は山ひとつ隔て。
室町から江戸にかけ暗躍しました。
そして今。
第14回目のオープン稽古会を介し。
その末裔達が再び相見えることとなったのです。

とは大袈裟か。
しかししかし。
今日のオープン稽古会。
ついに三重県伊賀上野から。
ここ甲賀の地に少年剣士2名の来会です。
そこにいつもの県内チームの先生と子供達を加え。
なかなか白熱した稽古会となりました。

それ以上に盛り上がっていたのは。
稽古終わりの鬼ごっこ
お父さんの後ろに身を隠し息をひそめる子がいれば。
見事な身のこなしで鬼のタッチを紙一重でかいくぐる。
体育館を忍びの如く駆け回る子供達は。
まさに子忍者そのもの。
稽古での息を切らしたその姿。
その見事な忍法にすっかり騙されてしまいました。
何はともあれ。
子供は元気が一番です。
またいつでも遊びに来て下さいね。
それでは私もこの辺で。
ドロン。

明日の勇者

2月7日

君はコスモ(小宇宙)を感じたことがあるか。
幼い日によく耳にした聖闘士星矢でのフレーズです。
ハッキリ言ってコスモを感じる云々よりも意味が分かりませんでした。
そしてそんな遠い記憶も忘れ去っていた今日。
俺は確かにコスモを感じることができたのです。

今日は職場の県下剣道大会。
中堅で出場するはずだった三段の選手が。
大会前日に腰を痛め戦線離脱。
急遽出場することになったのは選手7名に登録されていた二段の選手でした。
その初戦。
相手は剣道経験者の上段の使い手。
彼は大人になってから剣道を始め上段の選手とは初対決。
会場にいるほとんどは彼の敗北を予想していました。
しかし彼は。
すんでのところで技を交わし。
必死になって食らいつきます。
声を出し足を動かしチームのために戦う姿に徐々に会場の雰囲気が変わっていきます。
相手選手に焦りが現れ技の尽きた一瞬の隙を。
無心に反応した彼の飛び込み面が見事に決まりました。
その後相手選手が場外に出てしまい。
追い込まれたところでの上段からの飛び込み面が彼の脳天を捉えます。
万事休す。
しかし諦めない彼の気迫が相手の残心間際を弾き。
面を捉えたはずの竹刀は試合場に転がっていたのです。
静寂の後。
彼の勝利に気付いた会場の盛り上がりの中。
反則二回一本の宣告がなされました。
戦友の元に帰って来た彼の目の中に私は確かにコスモを見たのでした。

剣道は一見。
スピードや力強さや技術を競うスポーツのように捉えられがちです。
しかし武道の教えは 心・技・体。
心が頭にあるのは一番大切だからです。
時にその気迫は技術や経験を凌駕する。
そんな武道の本質を。
剣道経験の浅い彼の懸命さに。
改めて教えてもらいました。
ありがとうございました。
礼。

葵鬼

2月4日

稽古を終え歓談のひと時。
子供達にも笑顔が戻り。
指導者にとってもホッとする瞬間であります。
しかし喜劇いや悲劇は突然やってきました。
一瞬にして真っ暗になった体育館。
扉を激しく叩く振動と轟音が響き渡ります。
後に1人の少年はこの瞬間のことを「戦争が始まったのかと思いました」と語ってくれました。

やがて鉄の鈍い音と共に開かれた扉。
暗闇の中子供達の悲鳴と逃げ惑う足音が聞こえます。
なるほど保護者さんによる節分の演出かなとピンときたのですが。
ほのかに明るむその先には。
真っ青のモジャモジャ頭に。
竹棒を振り乱し。
虎柄パンツに角二つ。
そしてその形相やたるもの。
日本古来より鬼祭として神社に奉納されてきたくらいのレベルの鬼が立っていたのです。
あまりの恐怖に子供達の悲鳴は号哭へと変わり。
親の爆笑をよそに本気で逃げ惑う子供達。
あまりの惨劇に電気が灯され種明かし。
そこには鬼のお面を被ったいつも笑顔で優しい中学3年生のお兄さんが。
そのギャップに最後まで先生の背中に隠れ泣いていた女の子が一言。
葵ちゃん嫌い。
更に大爆笑で唯心会の節分は幕を閉じるのでした。
鬼は内 福も内。

フェス

2月2日

小さい頃。
本気で頑張ればかめはめ波が出るんじゃないかと思いこっそり練習していたことがあります。

今日は第57回滋賀県武道祭。
朝靄にじむ琵琶湖のほとり滋賀県立武道館。
選ばれしに猛者たちが。
それぞれの誇りを胸に集います。
何と我ら唯心会も八幡西清流館さんと共に武道青少年団体賞に選出していただき。
子供達引き連れて表彰いただいてきました。
これもひとえに唯心会設立当初からご支援いただいた多くの皆様方をはじめ。
一緒に稽古いただいた多くの仲間たちのおかげであると感謝致しております。
本当にありがとうございました。

式典の後半にはそれぞれの演武が行われます。
次々と繰り広げられる熟練者達の攻防は。
まさにドラゴンボール天下一武道会の世界。
その迫力を唯心会最年少の一年生君が食い入るように見ていたのが印象的でした。

野山で育った孫悟空
今では地球を救うスーパー戦士。
私たちもまだまだ駆け出しではありますが。
やがては多くの人を育て救うことができるよう。
この栄誉を胸に更に更に頑張っていく所存でおります。
剣道を愛して止まない皆々様。
これからも子供達共々よろしくお願い致します。
礼。

今日は何の日

1月31日

全国数十万人の剣道を愛するお父さん方。
こんにちは。

ところで今日は何の日かご存知でしょうか。
1月31日。
1をI(アイ)と捉え。
31をサイと読み。
愛妻の日だそうです。

生涯剣道といいますが。
こうして剣道を続けることができるのも。
子供達と夢を追いかけることができるのも。
奥様あってのことなんです。

ちなみに8時9分はハグタイムだそうです。
普段は照れてできないことも。
愛妻の日のハグタイムに託けて。
愛情込めてギューってやってあげて下さい。
気持ち悪がられたっていいじゃないですか。
強気の攻めで先をとる。
返り討ちにあったらごめんな妻。
それでいいです。

それでは最後に。
私もかけがえのない人へ。
いつも本当にありがとう。
感謝。