唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

敬礼

5月15日
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私は今。
南の一つ星を。
見上げて誓った。
ではなく。

私は今。
彼ら彼女らと。
人間関係を築いています。
そんなこともあり。
初めは恐る恐る近づいていた子達も。
自然と話しかけてくれるようになったり。
笑顔で接してくれるようになってきました。
初心者君達との話。

やっぱり先生というと身構えてしまう訳ですが。
子供達に伸び伸びと剣道に取り組んでもらうためには。
まずは私のことを認めてもらわなくてはなりません。
この人の言うことなら信頼できる。
この人の言うことなら頑張ってみよう。
そう思ってもらってこそ。
指導が活きてくるのかなと思っています。

感受性や。
遊びや。
発想は。
子供達の方が先生です。
だから尊重する。
私はただ子供達より先に剣道を始めただけ。
だから教えてあげることができる。
教え教えられ。
それが私のPRIDEです。
答礼。

マインドフルネス

5月10日
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心を今に向ける。
ことらしいです。
人間は今を生きているようで。
過去の色々な出来事や経験。
未来への不安や理想に囚われて生きています。
なるほど。
そんでその時間が「今」を上回ると心ここにあらず。
その今に心がない状態を客観的に捉え。
あー自分は今悲しい気持ちなんやなぁ。
とか。
あー痛みに苦しんでるなぁ。
とか五感のままに。
今ある気持ちや身体状況を素直に観る。

うちの道場にも。
4月から稽古に来てくれているちびっ子かおりますが。
最初は楽しそうにしてくれていたものの。
少しお顔から笑みが消え心配。

子供達もみなさんも。
春から新しい環境に移られた方もたくさんおられるかと思います。
張っていた心の糸も。
少し緩み。
心身ともにお疲れモードの方も。
あれこれ悩みもつきませんが。
過去は変わらず。
未来は誰にも分からない。
そこに心を費やしても何も生まれないのかもしれませんね。

もっと今の自分に意識を向ける。
いいかもしれません。
瞑想。

父性

5月5日
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みなさん。
お待たせしました。

北斗の拳
涙なしには語れないシリーズ第一弾。
今回は山のフドウを取り上げたいと思います。

南斗五車星の1人の彼は。
かつてはラオウを畏怖させるほどの無法者。
ユリアに命の尊さを教えられて拳を封印。
孤児たちの養育に専念します。
大きい体に優しい心の持ち主で。
彼の頭上では小鳥が囀り。
両肩に座る子供からは笑顔が溢れます。
最後は。
子供達と未来を守るために。
再び鬼神となるも。
悲運の死を遂げてしまいます。
その大切なものを。
命がけで守る姿に。
幼心ながら。
憧れを抱いたものでした。


せっかくのGWも。
コロナのせいで。
動かざること山の如し。
それでも今日はこどもの日。
稽古を1時間早く終え。
一人ぼっちになる子がいないように。
後片付けをきちんとしようと約束し。
子供達を思い切り遊ばせてあげることにしました。
最初はバラバラだったけど。
一年生から高校生。
保護者さんも巻き込んで。
最後には大ドッジボール大会に。

稽古よりも大はしゃぎで。
汗だくの子供達。
みんなで上手に遊べました。
この子達の笑顔が。
今の私の大切なもの。
今の私の守るべきもの。
不動心。

ノッポイズム

5月1日
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でっきるかな でっきるかな
はてはてふふー
でっきるかな でっきるかな
さてさてほほー

懐かしいなぁという人は同世代ですね。
ノッポさんゴン太くんが。
身近な物で楽しい工作をしてくれる番組です。
ゴン太くんが鼻を上げた時。
妙にリアルな口が現れたことに。
ドキッとしたことや。
言葉が話せないのかなと思っていたノッポさんが。
最終回で言葉を発し。
そのギャップに驚いたことが思い出されます。

そんな私も今年度。
甲賀市剣道連盟の競技担当を任され。
春季市民大会に向け。
日々。
プログラム作りや。
審判員の先生方の名札作りと。
幼心に戻り工作しています。
コロナ禍での新ルールも勉強しながら。
立派に大会を執り行うことができるかなと奮闘中。

願わくば。
一日でも早く感染拡大が収束し。
子供達がのびのびと剣道ができますようにと祈るばかり。


高見のっぽさんは。
子どもを「小さき人」と呼び。
大人と同じように敬意を払い接しておられたそうです。
その言葉で。
″ 親は自分を基準に子どもを育てる
だから先ず
自分自身をどう育てるのかが大切です〟
と説かれています。

まさに。
脳天に面を叩き込まれたよう。
自分自身をどう育てるか。
それは人間形成。
剣道の理念に他なりません。
私も市民大会できるかななんて言ってないで。
今できることを精一杯ですね。
ノッポ先生。
ありがとうございました!
礼。

4月25日
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部内大会。
閉会式。
成績発表。
低学年の部。

優勝者の名前が呼ばれ。
表彰状と賞品を手にした仲間を目にし。
込み上げる感情を抑えきれなくなった。
彼の目から。
それはこぼれ落ちました。
いつもの仲間が。
ライバルへと変わった瞬間。

閉会式が終わり。
道場を出るまで止まらなかった彼の涙は。
きっと彼を更に強くしてくれるものと思います。


優勝したボーイ。
昨年は数えるほどしか稽古に来れなかったけど。
今年に入りSwitch On。
寒稽古の皆勤賞を皮切りに。
高校生のお姉ちゃんと一緒に積み上げた猛稽古。
突き放されていた仲間との差を一気にまくり。
見事部内大会低学年の部で優勝されました。
その嬉しそうな笑顔。
本当によかったね。
おめでとう。


正直。
泣きたいほど忙しかったこの4月。
とにかく子供達に大会の雰囲気だけでも味わわせてやりたいと。
合間をぬって進めてきた部内大会。
たくさんの保護者さんと。
お手伝いしてくれた高校生。
ちびっ子達の悔しい涙と。
嬉しい笑顔に。
全てが報われたような気がします。


次。

涙を流すのはいつになるだろう。
その涙はどんなだろうか。
どうせ流すなら。
喜びの涙を。
だから。
今日も頑張ろう。
だから。
明日も頑張ろう。
ファイト!

ある春の日

4月21日
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ベンチがあるんです。
石でできているけど。
丸太を割ったような模様の。
犬の散歩に疲れたら。
そこで休憩をします。

先日。
車でそのベンチの横を通ったら。
お婆さんが一人。
そのベンチに座っていました。

別に私のベンチではないけど。
なぜか「あっ」と思いました。
そして。
あのベンチは色んな人の止まり木なんだなと思いました。


道場も。
そんな場所であって欲しい。
道場だから。
自分を磨き鍛える場だけれども。
卒業。
進学。
就職。
挫折。
全てを飲み込み。
ふと懐かしく。
心穏やかなる場所であって欲しい。
それが私の仕事です。

いざは常 常はいざなり

4月15日
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天気の良い休日の朝。
愛犬に引かれながら。
今日は何をしようかなと考えている時間が好きです。
それでも。
家に着く頃には。
剣道と子供達のことが頭の中に。

昨日の稽古では。
最後の切り返しをさせてもらおうと。
小学2年生の男の子に。
大きく振りかぶって面を打つと。
それを竹刀で受けられ。
引き胴を打たれました。
NICE。

最近。
時間を守れるようになってきた子供達。
稽古前に各々。
体慣らしをしたり。
追いかけっこをしたり。
構えあったりと。
少し自主性が見られてきました。
good job。


越後長岡藩の藩風。
常在戦場。
常に戦場に在るように心を持ち ことに処す意。
までは大袈裟かもしれませんが。
ほんの少しだけ。
うちの子達にも武士の志が芽生えてきたように思います。

それでもさすがに。
四六時中は息が詰まるんで。
道着袴に身を包み。
一歩道場に足を踏み入れたなら。
この気持ち忘れてほしくないです。
と自分にも言い聞かせ。

何とか今年こそは。
頑張っている子供達の。
稽古の成果を試す機会がありますようにと祈りつつ。
いざ勝負。