唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

指導者不在

2月7日

午後6時。
稽古開始。
いつもなら子供達と一緒に竹刀を握っている時間ですが。
今日はハンドルを握り家路へと向かっています。

午後6時50分。
丘の上に体育館の灯りが見えてきました。
一気に縮まる子供達との距離に。
期待半分不安半分。

午後7時15分。
到着。
降車し静寂に耳を澄ませると。
ヤー パン パーン。
子供達の元気な掛け声と。
竹刀で打ち合う乾いた音が耳に飛び込んできました。
逸る気持ちを抑えつつ体育館へ一歩入ると。
こんばんは!と誇らしげな挨拶に迎え入れられます。

すぐに分かったよ。
君達が手を抜かずしっかり稽古していた事は。
その踏み込みに体捌き。
次期キャプテンの号令に。
大きな声で返事する中学生。
大人会員の2名の方も陰ながら盛り立てて下さっていたことも。
すぐに分かりました。

そんな清々しい雰囲気に。
当然私が出る必要もなく。
みんなの稽古の片隅で自分の稽古をさせていただきました。

指導者不在。
これは指導者がいなかったという意味ではありません。
私を含め。
今日あの場にいた全員が。
純然たる剣道の学び手であったということなのです。
自立。