唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

寂寥の思い

9月17日
f:id:shigayuishinkai:20210917214909j:plain

真っ白な衣装に身を包み。
住み慣れたはずの自分の部屋に。
無機質に横たわる祖母を見た時。
気がつくと。
私の目から涙が溢れていました。

もう何年になるでしょうか。
祖父が亡くなり。
あれほど元気だった祖母が。
気丈に振る舞う毎日の中。
日に日に弱々しくなっていく。
仏壇を見据え。
夜な夜な。
おじいちゃんを想い泣いていたおばぁちゃん。
祖父の死から1年ほど過ぎ。
後を追うようにこの世を去りました。

生前は。
明るく大らかな。
笑顔が絶えない。
そしてバカがつくほど孫思いのおばぁちゃん。
最初の記憶は、
自転車の後ろに乗っけられ。
田舎の空き地にやって来る。
朝市に連れて行ってもらったことでしょうか。
両親が共働きだったせいか。
大好きだったおばあちゃんにも。
思春期反抗期には酷いことを言った記憶が。
今は悲しくて仕方ありません。

四十半ばを迎え。
こんなことがよく思い出されるのは。
少し歳をとってしまったせいか。
自分が弱いのか。

走らせる車の窓からは。
畦道揺れる。
真っ赤な真っ赤な彼岸花
花言葉は。
悲しき思い出。
独り立ち。

あなたを見守ってくれている人は誰ですか。
その人は。
今あなたに何を語りかけているでしょうか。
この世とあの世が少し近づくこの時期に。
大好きだったあの人に。
恥じない生き方。
と言ったらしんどくなるので。
せめて元気な姿を見せてあげたいと思います。
ありがとう。
ありがとう。
合掌。