唯心会の剣道日記

私たちは滋賀で活動する剣道の稽古会です。大人から子供まで共に剣を交えることで、心豊かな人間形成を目指し、日々の稽古に取り組んでいます。

我以外皆我師

12月5日

今月は。
さすが師走というだけあって。
私ももう1人の先生も忙しく。
中々しっかりと稽古を見てやる事ができません。
今日も遅れて稽古に行ったわけですが。
駐車場に車を止め外に出ると。
子供達の精一杯の声と。
激しい踏み込みに竹刀の交わる音が聞こえてきます。
そんな活気に後押しされ。
私も急いで着替えを済ませ道場へ。
ホッカホカの子供達が挨拶に駆け寄ってくれました。

世知辛い世の中に。
子供達はとても純粋です。

幕末の剣豪。
山岡鉄舟先生の詩にこのようなものがあります。
「晴れてよし 曇りでもよし 富士の山 もとの姿は変わらざりけり」
と。
晴天のもとで見る富士山はそれは雄大で美しい。
けれども人は。
雲がかかって富士山が見えないときは残念だなという気持ちになります。
ただその残念だなと思うのは見ている人の気持ちであって。
富士山自体に何か変化があるということではありません。
どんな事も見た目や一瞬の感情に流されるのではなく。
本質を見ようとすれば想いは変わってくるということではないでしょうか。

子供達は純粋です。
それでいて未熟でもあります。
誰かに認めてもらいたくて頑張ったり。
誰かに気付いてもらいたくて背を向けたりします。
私たち大人の接し方ひとつで。
子供の可能性は無限大です。

師走なんてえらそうな事を言ってしまいましたが。
子供達の純粋に。
またひとつ勉強させてもらうのでした。
礼。